佐世保市新替町からお越しのピッキーちゃん。以前に腎臓の大病を患い、腎臓を摘出したことがあります。
今回も定期的な検診のために来院されました。
当院の検診の内容は、血液検査、レントゲン検査、エコー検査を行っていきます。今回、ピッキーちゃんはこのレントゲン検査で肺にしこりが見つかりました。
もっと詳しく検査をする必要があると判断し、すぐにCT検査も追加で行いました。
レントゲン検査で数日しか経っていないのにも関わらず、胸の中のしこりは大きくなっていました。
今回のピッキーちゃんの胸の中のしこりは大きくなるスピードが早いので、すぐに手術に向けての準備をしました。
今回のしこりは胸の中にあるので、胸を開ける(開胸)手術となりました。CT検査と照らし合わせてしこりの場所を確認し、肋骨の間から胸を開けての手術となりました。開胸手術は術後、炎症により胸の中に水が溜まることがあるので、水抜きの管を胸の中に設置して管理するようになります。
胸の手術を行っているので手術後はICUという、酸素濃度を濃く調節できる部屋にて管理しました。
ピッキーちゃんの術後の回復は良く、呼吸状態も早い段階で安定し、胸からの水もすぐに出てこなくなったので、早いうちに退院することが出来ました。
飼主さまからは、大きな手術でしたが、傷跡も少なく、短期間で退院することが出来ました。ありがとうございました。とのお言葉を頂いております。
今回のピッキーちゃんのしこりは肺腺癌という悪性の癌でした。なかなか珍しい病気で、初期の場合は症状を示す事も多くないですが、ピッキーちゃんは、以前、腎臓の大病を患っていたのでて定期的な検診(がん検診)を行っていたために発見する事が出来ました。また、数日のうちにしこりが大きくなっていたことを考えると、もし一か月検診が遅れていたら。。。と思うとヒヤヒヤします。
今回みたいに症状がなくても、身体の水面下で病気が進んでいるなんてことはよくある話です。わんちゃん、ねこちゃんはだいぶ調子が悪くならないと症状を出さない子はたくさんいます。いつもよく様子をみてあげることはもちろん、定期的な健康診断をしてあげてください。
※休診:土曜日・日曜日・祝日