昨日から急に体調が悪くなったとの事で来院されたマシュマロさん。まだ6歳と若い子でしたが検査の結果、胆嚢の粘液嚢腫という病気になっており、さらに胆嚢が破裂しているという末期の状況でした。
胆嚢粘液嚢腫は消化液が貯められている胆嚢内でそれが液体から泥、泥からゼリー状に悪化することで炎症や閉塞を起こし、激しい症状(食欲不振、嘔吐、腹痛など)を起こす怖い病気です。
当院では紹介症例も含め多くの治療をさせて頂いていますが、症状がでる前に発見できれば内服でまずは様子をみて、改善がなければ手術を行うという流れでおすすめをしております。最終的には手術という大変な治療が必要ですが、症状が出る前に治療できれば今のところ全頭救っています。ただひとたび症状が出ると手術を行っても1-20%の症例は亡くなってしまい、さらに悪化し胆嚢が破裂した末期状態になると5-60%で死亡するとの報告もあります。
マシュマロさんは最近までペットショップで繁殖犬?として飼われており、今の飼い主様の手に渡り、これから幸せな生活が送れる矢先の病気でした。ですのでもちろん健康診断を受けていた訳ではなく、事前にこの病気に気づいてあげられず、破裂まで起こしている末期の状態でした。
何とか元気にしてこれからの明るい生活を送ってもらいたいという思いで手術、治療をさせて頂き、8日間も入院しましたが乗り越え元気に退院してくれました。
飼い主様からはとても丁寧な説明を受け、手術にちゃんと向き合えました。又、入院に細やかな気遣いをして頂き、マシュマロも元気に退院出来ました。今回はマシュマロの命を助けて頂いたことに大変感謝しております。と喜びの声を頂きました。これからうんと可愛がってあげて下さい。
※休診:土曜日・日曜日・祝日